イギリス、ロックダウン中に流行したこと
昨年、3月。
いきなりロックダウン(隔離政策)が始まり、スーパーからトイレットペーパーやパスタ、アルコール消毒剤や石鹸まで消え去ったとき… 同じく中々手に入らなくなったモノが、
小麦粉
普段、料理なんかしなそうなイギリス人なのに(笑)。なぜか小麦粉が… 薄力粉、強力粉、とにかく粉が(笑)手に入りませんでした。
どうやら、ロックダウンで暇を持て余した人々が、パンやらケーキやら手作りしていたようです。
確かに小麦粉あれば、パスタやうどんも手作りできるし、ピザや餃子もつくれるしね~。中々手に入らないのは、非常に不便でした。
友達と「どこで見つけた!」情報をシェアしたり、見かけたらとりあえず一つ買う(買いしめはしてませんw)ように心がけたりしてました。
うちは、旦那も娘もパンが大好き。フランス育ちだからでしょうか? 特に旦那なんて、信じられない量のパンを一日に消費する(笑)。
フランスにいたときは、バゲット安いし美味しいので理解できます。が、イギリスは美味しいパンは高いのよ~。だし、うちの近くにべーカリーがないので、すこぶる不便です。大変な思いして買ってきたパンを、一日で食べきられると、殺意覚える… (笑)。
そんな経緯もあり、ロックダウンで私もヒマ(笑)。粉が手に入ったときに「よし、私もパンを作ってみよう!」と一念発起しました。
粉は手に入ったものの、イーストは買えず(こちらも品薄になってました)。天然酵母に挑戦するしかない。
Sourdough スターターを作る
天然酵母でパンを作るためには、まず天然酵母を育てなければいけません。それがスターター。
発酵モノ大好きな私には、この過程が一番興味がありました(笑)。作り方は簡単。小麦粉とお水を混ぜて瓶のふたを軽く開けて(空気が入るように)放置するだけ。数日すると菌が生まれてぶくぶくと泡が立つので、少しづつ小麦粉+水を足して、菌を増やしていくのです。
が。
去年は、ここですでにつまづきました(笑)。
菌が全然育たない…
何日経っても、小麦粉と水が若干分離したような…上部に水の層がうっすらできた状態から変化なし。
1週間もすると、いやな感じの匂い(カビっぽい)がして「あ、これは違う菌が発酵してる~!」と捨ててしまいました。
何度か挑戦してみたものの、毎回同じ結果に…
「うちの台所は何かの条件が合わず、天然酵母が発酵できない?」と、その時はここであきらめてしまいました。
今から思うと、「瓶」が問題だったのかも…
一応、煮沸消毒をと思い…(でも瓶をゆでられるほどの大鍋もなかったので)熱湯をかけて煮沸していたのですが、十分でなかったのかも…? それでほかの菌が発生してしまったのかもしれません。
今回、食器用の殺菌剤を使って消毒した瓶を使ったら、無事発酵しました!

去年は、そんなこんなしているうちに、ドライイーストが手に入り、それならば!と、普通のパンを作ってみたものの…
今度は焼き方が良くなかったのか… 外側はパリっとしたのですが、中がボソボソ乾燥してる美味しくないパンが出来てしまい…
ずぼらな私にパン作りは向いてない!!!
と… いい加減、あきらめたのでした。パン作り… 奥が深すぎる(吐息)。
新しいオーブンを買う
我が家は、3年前にこの船を購入して以来、特に改装らしいことは、まだ何もしてませんでした。
旦那も私もDIYのスキルがなく… 「ここをこんな風にしたい」とか「娘の部屋を将来こういう風にしてあげたい」とか、プランはあるものの… 実行に移すスキルはなし。ならできる人を雇おうと(しかもここはアトリエもあり、できる人はいっぱいいるのですが)、声をかけるも… フランスでも同じですが、信頼できる人は引っ張りだこ。
中々うちのプランにこたえてくれる人はいませんでした。
それにうちの旦那は押しが弱い(笑)。
やっとご近所さんの大工さんが少し手が空いて、来てくれることになりました。
まずは台所から(なぜ?わかりません・笑。旦那が決めた)。
うちの台所は、居間に使っている部屋との間に、大きな重い引き戸があるのですが… 重たいうえに、毎回大きな音がして、とても不快… これを取っ払ってカウンター席を作り、オープンキッチンにしたい。
ついでに、船のコックの形状上どうしても空いてしまう空間に、埋め込み式のオーブンを入れて、空間を活用したい、というのが希望でした。
今までは前のオーナーが置いていったオーブンとコンロ一体型のものを使っていました。コンロの下部にオーブンが2台ついているヤツで、ちょっと火加減が難しい以外は特に問題なく使っていました。
まだ使えるので中古で売りに出して、新たな埋め込み式のオーブンを買うことになりました。
こういう大きな買い物の時、うちの旦那さんは妙にテンション上がって、いいもの(高いもの)買ってしまいがちです(笑)。
私のリーズナブルな意見が通ることはほとんどない(笑)。まあ、長いこと使うものだから、いいもの買うに越したことはないのだけど。そのほうが長持ちするしね。
という訳で、「いろんな機能がついてる複雑なやつじゃなくて(覚えられないから)、シンプルなのでいい」と言った私の意見は通らず、なんだか超ハイテックなオーブンが配達されてきました(笑)
私は絶対説明書読まないぞ~~~(笑)!
最初は毛嫌いしていた私ですが(笑)、興奮していろいろ説明してくる旦那の話を聞いてると、スチーム機能ついてたり、なんと!発酵モードもあるとか!
そりゃいい!今まで、ヨーグルトメーカ一がないので、ヨーグルトも 米麹も納豆もあきらめてたけど、これを使えば作れるかもしれない!(笑)
と、いう訳で。とりあえず今ある材料で何作れるかな~と物色したところ、一年前のロックダウンで大きな袋で買ってしまった小麦粉が目についた… ということなのです(笑)。
ちなみのこのオーブン、煮沸消毒もできるとか(笑)。発酵モノの為に作られたオーブンなのか?
パン作りは慣れが必要、そして道具も。
Sourdoughパンのレシピを見ると、スチーム機能のない場合ダッチオーブンを使って焼かないといけないと書いてある。新しいオーブンはスチーム機能がついているので、鍋がいらない♪ とりあえずあるものだけで作れるわ~^^
私は「形から入る」ことがあんまりできないタチなので、新しいことを始めるときに「道具をまず買う」ってことは、ないです(笑)。とりあえずあるもので済ませ、続けるようなら購入しようと思いがち。
それはそれで、無駄遣いなくていいとは思うのですが… 飽きやすい性格でもあるので、一回試すと満足しがち。結局きちんとした道具をそろえるまでいかず、中途半端な知識で終わらせてしまうことも多々あります。
最初っからきちんと投資してれば、もう少し続けたかもな~と思うような習い事とか、結構あったりして。お金使うのは継続する動機にもなるからね。
始めて作った天然酵母のパン。新しいオーブンはいい働きをしてくれました♪ 優しい香りの味わいのある美味しいパンは焼けた。
ただ、発酵が弱かったのか?もしくは強すぎたのか?もしくは粉と水の加減???ちょっと内部がみっちりしすぎていて、ふわっと感が足りないかな~というのが残念でした。たくさん焼けば、だんだんうまくなるかもしれません。
旦那は喜んで、あっという間に消費されてしまいました(笑)。ああ、またパン作らなきゃ~。
今後の課題としては、天然酵母の育成+パン生地の長時間の発酵をうまくルーチン化して3~4日に一度、トップにある写真ぐらいの大きさのパンを焼けるようにしたい。
酵母は最初7日間ぐらいかかったので、次回作るときは多めに作ってその次の分も考えなければダメってことですね。
あと、大きなステンレスのボールも買わないと。今の耐熱ガラスのは小さすぎて、あの大きさの生地は入らない。おお、投資する気になるのは良い兆候です(笑)。
こういう風にパン作りが日常に組み込まれていくことを考えると、ワクワクします。
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